BIZREN☆通信 13号 「小笠原紀行」

2019年12月 岩城雅郁

皆さん明けましておめでとうございます。令和の2年目、どのようにお過ごしでしょうか。 今回は、私が昨年暮れに訪問した、小笠原諸島の旅をレポートします。

【ここも東京都!!】
小笠原諸島は東京の中心から南に約1,000km。聟島、父島、母島の3つの列島から構成されています。人が住んでいるのは父島と母島だけで、あとは無人島です。ご存知の通りここはれっきとした東京都です。従って走っている車は「品川」ナンバー、地上波テレビは東京23区内と全く同じチャンネルが見れます(ケーブルTVですが)。

【世界自然遺産!!】
こちらも皆様ご存知の通り、小笠原諸島は世界自然遺産に登録されています。各島固有の動植物が多く生息しておりこれらが登録の理由となっているそうです。そして入島の際は、外来の種子が付着している可能性があるため、靴の泥を良く落とすなど生態系を守るための取り組みがされています。

【往復で丸2日!!】
なんといっても、行くまでの不便さは東京都とは思えません!都心から1,000kmも離れているのに船便しかなし、しかもおよそ1週間に1便しかありません。一度小笠原に行くと6日間は帰ることができません。片道24時間、往復する時間だけでも48時間=2日間消費しますので、ある意味「贅沢な旅」と言えるのではないでしょうか。とはいえ外洋を航行するため結構揺れますので、船に弱い方は厳しいかもしれません。

【ボニンブルー!!】
広大な太平洋の真ん中にポツンと存在する小笠原諸島。海の色は特有の青さを誇り、その色を「ボニンブルー」と呼んでいます。ボニンとは昔は無人島だったことから、ムジン→ブニン→ボニンと訛った表現だそうです。

【絶景、絶景!!】
人による開発がされていないこともあり、至るところに絶景が広がります。その中でも何といっても絶景なのが、南島の扇池。島に入れる期間も制限があり、ガイドさんがいないと上陸することができません。展望エリアから眺める扇池はインスタグラムの世界です。

【クジラウォッチング!!】
冬期にはクジラが島の近郊に現れます。私もクジラウォッチングツアーに参加しましたが、冬としては暖かくクジラは見れないと途中まで諦めていましたが、2回遭遇することができました。1日かけても見れない時もあるとのことですので、本当にラッキーだったと思います。クジラたちの雄大な泳ぎを体験できて幸せです。

【感動のフィナーレ!!】
父島離島の日、島の皆さんからの盛大な送り出しを体験します。この島では船が出港する際に島民の皆さんからかけられる言葉は、「いってらっしゃーい」。東京(内地)へ行ったらまた帰ってきてね、という思いを込めたあいさつです。そして船が出航すると、小型の観光船が湾内を並走し、「いってらっしゃーい」と最後の言葉を投げかけてくれます。ラストは観光船から感謝を込めたダイビング!他の出港では見かけない感動的なフィナーレを迎えます。


【最後に】
船便の関係から6日間で小笠原の動植物、景色、そこに住み、働く人々と接し、非日常を心ゆくまで堪能し、リフレッシュすることができました。皆さんも機会があれば是非体験してみてください。

執筆者プロフィール
岩城雅郁(いわきまさふみ): 2013年4月診断士登録2019年12月まで電子機器メーカー国内販売会社に勤務し、マーケティング、プロモーションに携わる。2020年1月より旅館業向けの経営コンサルティング会社に転職。趣味は神社めぐりで、これまでに全国3000社以上の神社に参拝。