2019年6月 福田隆介
【近況】
「バンッ(手がついた音)!ドスッ(膝が着地した音)」「(周り)(ドヨドヨ)・・・」6月例会翌日の運動会親子リレーで出だしに派手にこけました。こける瞬間は走馬灯です。昔、何度か同じ同士を見、あーはなりたくないと思った記憶が蘇ります。「お父さん、気持ちに足がついていきませんでしたね by保育士さん」と笑い飛ばされました。オチは、これでも学生時代は陸上部だったということ。後日、定期的に通っている整体師さんに小生が元陸上部ということは伏せながら転倒した話を笑い話にすると、過去の輝かしい?姿をイメージしてダッシュし、運動会で転倒する元陸上部員お父さんが例年多いとのことを聞きました。酷いと肉離れやアキレス腱までやってしまうとか。運動不足の元陸上部員の方はくれぐれもご注意を。
そうなんです。もう(絶対的に)若いとはいえない。会社の中では立派なおじさん。部下を持つ同期も多くなり、一時前の転職限界とも言われた一線を越える年齢になってきました。これといったきっかけがあったわけではないですが、こけて年齢を感じたことが後押ししたわけでもないですが、これまでのキャリアの棚卸も含めて、自分の心地よい状態とは何なのか、ちょっと哲学モードに最近入っています。
診断士の性なのかすぐフレームワークの類を探しに行くのが悪いところで、とりあえず書店の自己啓発コーナーに立ち寄りました。たまたま手に取ったのが『エニアグラム-自分を知る9つのタイプ(ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン著の和訳版)』。前書きに書いてあった考え方が何となくしっくりきたので、買って読んでみました。内容として興味深かったので簡単に紹介します。余談として、自分の取り扱い説明書(血液型編)も、純粋に面白かった(注:興味深くはない)です。
【エニアグラムとは】
エニアグラムは、九つの基本的性格タイプと、それらの複雑な相互関係を描いた幾何学的図形です。九つの基本的性格タイプとは以下の通りです。①改革する人-高潔で、理想が高い、②助ける人-思いやりがあり、人間関係を重視、③達成する人-適用力があり、成功思考、④個性的な人-ロマンティックで、内省的、⑤調べる人-強烈に思考する、理性的、⑥忠実な人-真剣にかかわる、安全志向、⑦熱中する人-忙しく生産的、多才で楽天的、⑧挑戦する人-パワフルで、掌握する、⑨平和をもたらす人-気楽で控えめ。相互関係とは、「統合」と「分裂」を指します。エニアグラムの統合とは、「自分が成長したときの特徴(方向)」がわかるもので、ストレスをあまり感じず、自分らしくいれる状態のときに、相互関係にあるタイプのいい特徴が自然と出てくるというもの。
例えばタイプ①改革する人の統合方向は⑦熱中する人となりますが、①高潔で理想が高い完全主義者が成長する過程では⑦楽天的に物事を考え、こうあるべきだと思っていた自分の視野の狭さに気づけるらしいです。分裂はその逆で、「自分が不安やストレスを感じている時の特徴(方向)」がわかるもので、大きなストレスや不安・怒りを感じていつも以上に気分が落ち込んだり、取り乱している時に、相互関係にあるタイプのマイナスの特徴が自然とでてくるというもの。逆に⑦熱中する人の分裂方向は①改革する人となり、⑦本来前向きで興味があることに手を出しすぎる傾向にある楽天家が大きなストレスや不安・怒りを感じると①完全主義者のマイナスの特徴である「細かいことにうるさすぎる」「口やかましくなる」などの特徴が自然と出てくるらしいです。このようにこの学説の趣旨は、人の成長パターンと陥りやすいパターンをタイプごとに極めて具体的に示すことで、その限界を超え、本来持っている可能性や資質を伸ばすことを目指すものと理解しています。もっと色々と深いことが書いてありましたが文字数の関係で割愛します。ネットでも調べられます。
起源は諸説あるようで明確になっていないようですが、2500年以上前に遡る歴史あるものに間違いはないようです。かなり長い間オカルト扱いをされていたようですが、20世紀に複数の学者(追々調べてみると小生が読んだ本を書いた人のよう)が心理学研究を発展させた結果、現在、効果的な自己成長システムの一つとして、ビジネス・コーチング・カウンセリング・教育などに取り入れられているようです。自分自身がどのタイプに当てはまるかはgoogleで『エニアグラム』と検索すれば様々なサイトが簡易診断テストを提供していますので是非時間と興味があればやってみてください。
執筆者プロフィール
福田隆介(ふくだりゅうすけ):東京都在住。総合重機メーカに勤務し、素材調達を主に担当。2012年診断士登録。本年3月まで3年間京都に単身赴任しており、3年ぶりのBIZREN復帰となる。マイブームは日本酒。