BIZREN☆通信 23号 「縁をつなぐ場としてのBIZREN」

2021年5月 清板智子

BIZRENの例会をオンラインに切り替えて1年以上経ちました。場所問わず参加できる良さがありますが、一度も顔を合わせたことがない方もいらっしゃいますよね。4~6月は入会検討中の方にも目にしていただくことが多い時期ですので、BIZRENの雰囲気に触れつつ、診断士活動の参考になればと、私のこれまでの活動をゆる~くご紹介したいと思います。目を見張る活躍をされている方の経験談は入手しやすい一方で、そうではない人たちってどのようなことをしているの?という問いにこたえる一つのサンプルになれば幸いです。

資格取得まで
きっかけは、当時担当していたお客様に提供できることを増やしたい、経営について体系的な知識を得たいと思っていたときに中小企業診断士という資格を知り、資格学校の体験講座を受けたこと。面白そうだなと、そのまま入学を決めました。
2014年度に合格し、そこから15日間の実務補修を経て、2015年4月に経済産業省に登録されました。ここまでは、前のめりな人って思うかもしれませんが、当時は合格したら早く登録したいなくらいの感覚でした。実務従事を重ねることで、登録要件を満たせるということをきちんと理解していなかったので、目先のレールに乗っただけとも言えます。そんなこんなで、順調に登録完了したものの、知識習得を目的にしていた私は、登録後についてはほとんど(いえ、まったく)考えていませんでした。

登録後の模索期間とBIZRENとの出会い
診断士1年目は、協会や支部イベントに参加したり、多数のマスターコースの勧誘に驚いたり、研究会の見学に足を運んだり、支部活動に携わったり(中央支部国際部で4~5年活動していました)、お世話になった先生からの“1円を稼ぐ大切さ、苦労を体験せよ”という助言のもと、同時期に合格した勉強仲間と電子書籍を出版したり(これはこれで楽しかった!)、と週末時間の多くを模索時間に費やしていました。
が、この状態は持続性がないなと感じ、自分のペースでできること、したいことに緩やかにシフトしていきました。
そんな中で紹介してもらったのが、BIZREN。初回見学は診断士2年目になった5月、ちょうど総会のときでした(※総会とは、1年間の活動内容を決定する場。現在は3月開催に変更されています)。総会は聴いているだけでしたが、懇親会に参加してみると、馴染みやすそうだな、ガツガツしていなくて居心地よさそう、という印象をもったと記憶しています。入会を強要されることなく、“よかったら来月も来てくださいね~”と言っていただき、そのまま現在まで継続しています。皆さん企業勤務の方で、適度な距離感でフラットに繋がれることが魅力的だと感じています。

診断士らしい仕事
初めて診断士らしい仕事をしたのは、企業の補助金申請の支援。BIZRENで行っているプロジェクトのひとつです。初回は、お客様はどんな企業で、どのような事業を行っているのか、業界の特徴はなにか、補助金はどのような内容なのか…、と調べることが多く、時間がかかりますし、社長や担当者から聴いて引き出すことも多い。BIZRENではチームのサポートを受けられるので、心強さはありつつも、主体は自分なので、初回はそれなりに苦労しました(いや、2回目以降も変わらないかも?)。
補助金支援で得られることは、実務従事ポイントとちょっとした対価、段取り力が鍛えられること、本業と異なる業界のお客様と向き合い視野が広がることだと思います。そして何より、自分の力でお客様に役に立てることは嬉しいですね。
私がこれまで担当したお客様は機械器具製造業や福祉サービス業など、普段接点がない業界でした。例えば、金型企業を担当した際は、着手段階では金型って何?という状態でしたが、ネット動画で製造工程を見てイメージをつけたり、どのような製品に使われているかをメーカーサイトで確認したりして理解を深めていきました。新しいことを知ることが好き、面白い!と思える方はきっと楽しい時間になると思います。私は申請書作成段階では、楽しむ余裕を持てないことが大半ですが、振り返ると学びになったなと感じます。

続けているとつながってくる
現在は、縁あって数社の経営支援や業務支援を適度なペースでさせていただいています。今ある仕事を丁寧に対応することで、次につながっていくんだな、と実感しています。周りの方々を見ていても、一つの仕事から、別の仕事につながったり、広がったりしている様子を見聞きすることが多いです。これはきっと、どの世界でも共通していることですよね。
資格は、取得過程で得られたことがあれば、十分に意味があるものだと思います。さらに、使い方によっては共通項を探るツールであり、縁をつないでくれるツールにもなる。
BIZRENという研究会は、縁をつなぐ場でもあります。
自分なりのスタイルで、その時々で続けられるペース・内容で参加している方が多いのも特徴です。相互連携を大切にしていて、持ち回りで幹事を担当しています。いつかは読者の皆さまもこの通信の企画者になっているかもしれません。
ということで、BIZRENにご関心がありましたら見学大歓迎です!

執筆者プロフィール:
清板 智子(せいた ともこ):2015年4月中小企業診断士登録

マーケティング情報サービスの会社で、サービス企画開発やIT企画などに従事。
最近ハマっていることは、観葉植物を愛でること。