2020年2月 阿部隆
2020年、いよいよ東京オリンピックイヤー。学生時代に陸上競技をかじっていたこともあり、男子400mリレーでのメダルが楽しみです(観戦チケットないのでTVで)。今年は令和初のお正月でしたが、例年どおり箱根駅伝をテレビで観戦。今年は特にハイペースなレース展開で、復路の鶴見中継所ではやはり繰り上げスタート。毎年心が打たれます。
バトンも襷もつながないと、成立しませんよね。ということで、今回は「つなぐ」をテーマに、先日資格取得した承継士と、私の企業内での後輩育成奮闘記からの気づきを少しご紹介いたします。
-事業承継士-
事業承継の専門家として、ということではないですが、いろいろな分野のノウハウを学ぶための一つとしてこの資格があることを知り、勉強のつもりで昨年の11月に土日祝日の全5日間を利用して事業承継の実態や実務について講義を受けてきました。(東京タワー足元の機械振興会館で、天皇御即位用ライトアップが見られました)
後継者がいない、後継者がいても経営者として未熟で引き継げない。事業承継において、後継者問題がまず上がりますが、それに付随して相続や節税対策などの問題も多いようです。それらの問題は個別に切り出され、それぞれの専門家(弁護士や税理士)が解決にあたるため、部分最適となりやすいとのこと。
そこで、関係者全体が納得できる落としどころを見つけ、トータルでどう折り合いをつけるのか、全体最適で承継の実現させるのが承継士のお仕事。企業の代表といえ人ですし、いろいろと悩みや秘密も抱えているもの。そういった人間の裏の部分や気持ちをくみ取ってこそ、代表と繋がることができるのだとか。
診断士というかPM向きのこの資格は、今年度お世話になっているPM養成マスターコースともつながるところが多く、いろいろなノウハウをリンクさせて学ぶことができました。
さらに企業のバトンパスを実現させるこの資格、実は税理士、公認会計士、弁護士など様々な士業の方が講座を受講されています。そういった専門家の方々との関係づくりもいい収穫でした。ライフプランナーの方には自分の保険も見直してもらいました(笑)
-後輩育成-
昨年から、新人の教育係を任されています。東大博士課程卒というハイスペックに、期待とむしろ自分で大丈夫?という不安の中、半年経ってみたものの…あまり成長の手ごたえがなく、正直焦っています。人を育てるのはなかなか難しい。
そんな中、先日執筆担当した媒体で取り上げられた「ジョハリの窓」の考え方を取り入れつつ、なるべく寛大に(?)接することに。
彼のわからないことが多いのは想定できるものの、教えたことがどこまでわかっているのかが謎。まずは、お互いの秘密の領域にある知識やノウハウを公開の領域へもっていかなければ話が進まない。だからこそ話し合うことで共有しつつ、互いの盲点を知ることにも繋がったり。
実はこれ、そういった経験が少ないほど自分の知らない領域(右半分)がいっぱいってことですよね。若手は可能性がいっぱいある=盲点&未知の領域の開拓が進んでいないってことなのかもしれません。彼がいつか後輩を育てられるようになるにはどうしたらいいか。それを考えることで自分も成長できれば。
-最後に-
平成から令和へ、現代表から後継者へ、先輩から後輩へ、時代や思いやノウハウをつなぎ続けることは難しい。それは自分が襷を持っているときは、それをつなぐために必死で、つないだ襷がその先まで続くことを考える余裕がないからかもしれません。だからこその監督役が必要とされるのですが。どうつなぐか、だけでなくその先を考えること、その大切さに気づかせてもらいました。この目線で診断士や承継士として活躍したいですね。
皆さんも、BIZRENやの様々な研究会活動で多くの人とつながりをもつことで、自分の盲点の領域に気づくことがあるのではないでしょうか?きっと多くの方が実感していらっしゃると思います。
いろいろな活動に参加して、新たにつながる仲間と、もっと広い窓からいろいろな景色がみられるよう、今年も走っていきましょう!
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執筆者プロフィール:
阿部隆(あべたかし):2019年5月診断士登録
2008年から富士通株式会社に所属、現在は富士通クライアントコンピューティング株式会社(FCCL)にて、モバイルノートPCの筐体設計開発に携わるハードエンジニア。趣味は散歩とスノーボードとお酒。最近のブームはスパークリングワイン。